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牧野直矢の足跡

なぜサンフランシスコに引っ越してきたのか

昨日サンフランシスコに引っ越してきた。20代の10年間住み続けたバンクーバーを離れ、なぜ今サンフランシスコの地に身を移したのか。

 

やっぱり一度、この地でチャレンジしてみたかった。この気持に火が入り始めたのはここ数年のこと。Clioでの経験を得て、この数年で今なら勝負出来るかもとの自信がつき始めてきた。初めはLinkedInから来るリクルーティングのメールをアメリカにオフィスのある会社を中心に話を始め、少しずつ感覚を掴み始めた。誰もがぶつかるビザという壁はやはり高く、正直この壁は超えられないと思ってた。H1Bビザをオファーしてくれる会社は限られる上に、その会社からオファーを貰えたとしても実際にビザが出るかは抽選。そんな運試しのような話に人生をかけるほど暇でもない。

そんな僕を見た妻が、なら日本の会社から駐在員として飛べばいいじゃんと背中を押され、そのオプションを探り始める。

そこで名前が上がった会社がメルカリだった。メルカリは立ち上げ当初から山田進太郎さんをフォローしていたのでレーダーには入ってた。日本でかなり流行っているというのも風のうわさで聞いていて気にはとめていた。去年の年末に帰国した際、Wantedlyを通じてオフィス訪問をし、話を聞くうちにかなり勢いのある会社だなと興味を持ち始め採用プロセスに乗ったのは今年の始めのこと。順調に話が進み無事スクリーニングをパスしオファーを頂いたのが今年の3月。そこからビザのプロセスが始まり東京のアメリカ大使館でのビザ面接を経て無事アメリカ行きのチケットを手にし、急いでサンフランシスコの家探しに引っ越しにと追われ、気づいたら今ここサンフランシスコに引っ越してきた。振り返れば、よくもここまで話がうまくいったと、我ながらよくやったと思う。この橋をもう一度渡れと言われたらもう勘弁して欲しいが、渡れて良かったと今はほっとする気持ち。これからこの地で勝ち抜くために全力で戦う。

バンクーバーに渡ったのが19の時。あれから丁度10年、大学から社会人とステップを踏み、30歳の節目の歳に気持よく新たな地で勝負を挑める環境に居れることが嬉しい。

 

なぜバンクーバーではないのか

バンクーバーをこよなく愛している。人、文化、時間の流れ、緑、環境に文句なしの街。けれどキャリアステップを見る限り、ここでは限界がある事が業界の中に入ることで明白になった。カナダからアメリカへの人材流出は深刻でシニアになるにつれその割合が高くなる。僕の知ってる周りでも、名のあるエンジニアはこぞって国境を渡りベイエリアかシアトルに身を移していった。バンクーバーの会社とも数社話し、実際にオファーを頂くとこまでいっても結局身を動かすまでにはいかなかった。200人弱まで成長したClioの第一線で活躍出来た経験を捨ててまで得たいものをオファー出来る会社は正直バンクーバーには見つからなかった。

 

なぜサンフランシスコなのか

"The future is already here — it's just not very evenly distributed."

この言葉の意味を一番実感出来る地がここ、ベイエリアだと確信している。Mountain Viewを歩けばグーグルのautonomous carが走り回り、サンフランシスコは世に出る前のサービスのベータテスト場と化している。とあるカフェで相席したインド人と話せば、自分も使うサービスを作った張本人っていうことすらあった。申し分ない環境がここにはある。ここでチャレンジしたい。ただその気持を頼りに国境を渡ってきてしまった感じ。

“You are the average of the five people you spend the most time with.”

僕はいい意味でも悪い意味でも影響を受けやすい性格。自分をステップアップさせるためにはまずは一段上の環境に身を置くことが大事。

 

なぜメルカリなのか

ビザの部分は少し話したが、勿論メルカリを選んだ理由はそれだけではない。まずは宣伝文句にも使われているメルカリにいるエンジニアの質の高さ。経験豊富なエンジニアが門をたたき、人が人を呼ぶという良い循環がこの会社には既に築かれている。この環境で活躍することで、自分の実力を図ることが出来る。またマネージメントポジションにいる人達の経験値の高さ。個人的にはサンフランシスコオフィスでRyo Ishizukaさんと仕事出来ることも楽しみの一つ。メルカリに属すことで東京にアクセス出来ることも大きい。将来の選択肢を広げる上でも東京へのアクセスをここで得られることはプラス。アメリカのチームで活躍できることも大きなポイント。Clioでの経験を通じて、会社が最重要視するプロジェクトに関わることの重要性を身をもって学んだ。メルカリはまさに今会社の命運をかけてアメリカでのマーケットシェア拡大に取り組んでいる。その最前線の地、サンフランシスコオフィスで仕事が出来る価値は大きい。最後に、メルカリの成し遂げようとするシェアリングエコノミーの居心地のよさも好きだ。日本に帰ると特に、物で溢れているなと常々思う。もっとリソースを上手く回しみんなで共有出来るモノ作り、エコシステムを支えるシステムがあってもいいと思う。そういった社会を作る上でメルカリのようなシステムが必要とされる。新しいものを買うのではなく、シェアし再利用する。そんなつながりがもっとあってもいいんじゃないかと思う。すこし話をずらせば、テクノロジーが進化する上で物事を始めたり、生活をする上で絶対的に必要な資本はどんどん減っていくトレンドがある。今あるリソースを上手くシェアすればそこまでお金が無くても生活が成り立つ世の中もそう遠くないんじゃないかなと思う。そうなってくるとベーシックインカムといった社会もありになってくるんじゃないかと。無駄の多く、多大なエネルギーを消費する社会から少しでも今あるリソースを有効活用する世の中へと、そういった流れからみてもシェアリングエコノミーの考えは的を得ていると思う。そんなエコシステムに関われる仕事に携えることは素直に嬉しい。

 

そんなかんなでまだ何も始まってないけど、とりあえずワクワクしまくってます。

7月1日が仕事始め。気合入れて頑張ります。

2014

さて、2014年。今年の目標の一つにしっかりと自分を発信していくこと。その一つにブログも大きな役割を果たす。メインは英文ブログでの更新、主にテクニカルな事、を積極的にやっていこうと思うけど、こっちではもっと個人的な事、日本人な私が日本語によって発信出来る内容を主に書いていきたい。

 

英文ブログで書いたエントリーでは、今年どのようにキャリアを上げていくかを書いた。

How to create a remarkable career in Software Development

 

結構色々あるけれども、何を言ってもやらなきゃ話しにならない。だから行動に移すことを意識的に頑張っていく。年始はいつもモチベーションが高いもん。大事なのはここからです。

 

今年のもうひとつの大事なことに、視野を大きく持つこと。例えば、今私はバンクーバーにベースを持つClioという会社でAndroidアプリの開発を手掛けている。チームメイトは今現在私を含めて6人。社内で学ぶものも山ほどある。けれども、常に私達よりもスマートな人達が社外にいることを自覚しなければならない。

 

コミュニティの場に出て、シニアデベロッパーとのコミュニケーションを常に取り、より多くの刺激を得ることが必要。いつも視野を大きく持ち、周りには何が起こっているのか、何処に居ることがこれからの自分にとってベストなのかを常に考える事が大事。

 

 

気づけば20代も終わりに近づいている。自分がこれからどういった道に進みたいのか、もう少し真剣に考える必要はある。

 

やることはいっぱいある。この一年、凄く大事な一年になる。

だらけること無く、気を緩めず、常に危機意識を持って行動する必要がある。

 

今年も頑張ります。

気づけばもう11月。今年も色々あったけどすっかりブログを更新する週間を失ってしまった。英語ブログの方ではもう少し更新してたけど、こっちはほぼuntouch。でもやっぱりブログを書くことは大事だと思う。今の思ってることを振り返る大事な時間。時間が過ぎてく中で、その事を振り返る時間は大切。でもついつい後回しにしがち。後更新を長いことしていないと何処から書いていいかも分からなくなる。

 

とりあえず。

 

今。

仕事は順調だ。というか、かなり面白くなってきている。この一年で、大分私の立ち位置が変わった。去年の末からiPhone appプロジェクトに関わり、今年の9月晴れてそのアプリを完成させシカゴで会社初のUser Conference, Clio Cloud Conferenceを開催。そこでアプリのプレゼンテーションをする機会があった。

 

間違えなく、この経験はこれから一生忘れることのない大きな経験だった。

会社のブログにその経験について書いたので、そちらを。

 

A Proud Moment | Clio Labs

iPhone Appはこちらで見ることが出来ます。

Clio for iPhone

 

今はそしてなんと、次なるプロジェクトAndroid appの開発チームを任される事になった。タイトルも上がり今はSenior Software Developer。会社に入ってから2年でここまで来れるとは正直私自身でも驚いている。

 

なので、毎日の仕事はかなり楽しくやっている。チームを任される事で仕事内容も大分変わってきた。自分の仕事内容をこなすだけでなく、チーム全体をどの方向に進めるか、どのように開発プランを立てるか。Hiringからチーム内のskill buildingまで色々と考えなきゃいけないことが増えた。

 

自分の事を考えて、その仕事をこなすことは今まで上手くやってきた。でもチーム全体の仕事を考え、各チームメイトがそれぞれ最大限の仕事をこなすように分配することはまだ始めたばっかりでなかなか難しいものがある。

そして、開発プランニングと、どのように作るかの方向性を提示すること。

 

私としてのチャレンジは、その開発プランニングをアンドロイドアプリ経験ゼロの自分がしなければいけないこと。

まず第一に、アンドロイド開発ゼロの自分がこのプロジェクトチームを任された事に驚くし、この会社の良さがここに見える。

 

iPhone app開発も。元々サーバーサイドのデベロッパーの私が、モバイルが会社の将来の行方を左右すると確信し、そのプロジェクトの参加を希望。

iPhone app developmentを一から勉強しこうして最高のチームのもと、アプリを作ることが出来た。

 

今それをアンドロイドでもう一度やろうとしている。

このプロジェクト、何としてでも成功させる。今はその事しか考えていない。

RailsConf 2013に出席

今週はPortlandで行われたRailsConfに出席して来ました。

コンファレンスでのノート等はこっちに書きました。 

Naoya.blog: RailsConf 2013

http://naoyamakino.blogspot.com/2013/05/railsconf-2013.html

 

 

"Create more value than you capture"

この言葉が残る。こうして色んなものを吸収して、一杯勉強し、世の中の為になるものを作ってゆきたい。

 

オープンソースコミュニティの暖かさ、皆で色んなレッスンをシェアするこの環境が好きだった。

そしてポートランド、マジでいい街。またこの街に戻ってきたい。

 

明日も仕事、頑張ります。

自分の「やりたいこと」を簡単に定義する

“Well, folks, it’s a good life if you don’t break too many guitar strings. And it’s pretty good life if you do.” via Simon Whitfield

 

「人生は、できることに集中することであり、できないことを悔やむことではない。ホーキング/物理学者」

 

あとこの記事も良かった。

官僚の卵クン達へ  〜やっぱり官僚に対する未練は少しあるな〜

 

最近はここ数年をどうするかを、考えていた。今の気持ちは、結構納得のいくところまで落ち着いた。今会社で、iOSアプリケーションを作るプロジェクトを任させている。楽しくて、毎日仕事場にいる時間が好きだ。今、とてもいい仕事に就けているなと、いつも思う。今のプロジェクトはやっと後半戦に入ってきたかなといったところ。今年の夏までにはリリースしたい。その後は、iPad Application, Androidと続く。

iPhone, iPad, Androidのアプリをこの先2年ほどの期間で作る場に居る。

俺はこの先二年ほど、ここでぎっしり経験を積もうと思う。

 

焦る必要はない。20代のうちは、学べる場に身を置き、そこでしっかり勉強すること。

大まかに、こんな事を学びたい、こんな所に入りたい、こんな流れに載りたいといったものを幾つか決めて、その流れに乗れそうな所に身を置き、進んでゆけばいい。

 

モバイルアプリケーションに足を踏み入れた。ここでしっかりそれを勉強する。そいつを使ってここ数年で何処らへんに行こうか、どの波に乗ろうかを考えその方向に進んでいく。

 

そんな気持ちで、今は落ち着いてる。

毎日が、充実して楽しくやってます。

今年もバンクーバーで頑張る

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年末はヨーロッパを三週間ほど一人旅に出ていた。パリ、ニース、バルセロナアムステルダム、ベルギー。何処の街も個性が強く、ヨーロッパのカルチャー、歴史、オーラにかなり衝撃の大きい旅になった。

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バンクーバーに戻り、仕事始め。

一見、面白みに欠けるバンクーバーの街並み。でも私はまだここで頑張ろうと改めて思う。大きな部分は今している仕事にある。成長期にある会社に務め、目の前で起こる様々なイベント、戦略や会社の成長を見届ける立場にあり、また私が日々取り組むプロジェクトも最高に面白い。チームの中でも実力はまだまだ下から数えたほうが早いレベルに私はいる。それだけここではまだまだ学ぶことが沢山あり、自分の力で会社をこれから成功に導くことの出来る重要なポジション、時期にあると思う。

 

だからここで、頑張ろうと改めて思える年明けだった。

またジャパンフェアでの動きも面白い。またこのことについては書きたい。

 

また今年のプランとして、少しでも長くサンフランシスコ、シリコンバレーでの時間を多く作りたい。コンフェレンスでもリモートで働くでもして、下で過ごす時間を多く設けたい。

 

興味のある分野で教育とこの前言ったけど、それに関連する日本語の記事が上がったのでここで紹介したい。

 

スタンフォード大学発、「知の民主化」とオンライン教育革命 

今教育は、200年に一度の変革時期にあると言われている。

私自信、高等教育をこちらで受け、日本での教育も経験し、またオンラインでのMOOCのクラスも受けたことがある。教育に対しては全くの素人。

果たしてどう足を踏み入れていくか、これから色々と考えていきたい。

 

このチャンス、凄く面白いと思う。

2012年、そして2013年。

今年一年は仕事に没頭する一年だった。

見方を変えると、それに没頭してれば時が過ぎ、仕事さえしていればある程度の生活を維持できるComfort Zoneを確立してしまった年でもある。

これは今までの年とは大きく違う。

 

今までは学生時代が続き、ただ勉強をひたすらしていた。でもその後に何が続くかは不透明で、その不透明さがあるからこそ、自分をよりプッシュ出来ていたのだと思う。

 

今ある生活に不満はない。まして今は仕事にも満足し、日々面白いプロジェクトに励み仕事に行くのが楽しい。

 

でも何か大きな目標の下に行動しているわけでもない。

身につけなければいけないスキルもあり、勉強しなければいけないこともはっきりしている。暇の時間を持て余しているわけでもないけど、でも大きな大志のもとに日々を過ごしているわけでもない。

 

2013年をどのような年にしたいか、しなければいけないかを今考えている。

まだまだ本職であるプログラマーとしてのスキルは甘い。そこにもっと磨きをかけることは言うまでもない。

 

今一番興味ある分野は教育、特にMOOCs (Massive Open Online Courses)と言われる分野。そこに足を踏み入れる為にはどうすればいいか、またどのように関わっていきたいのか、そこをもっと考えていく。

 

2013年、何処まで出来るかでこれからの人生が大きく変わる。何処に焦点をあてるかで大きく変わる年になると、それは分かる。

 

気を引き締めていきます。